2023.12.15
カーポートの雪下ろしの方法は?タイミングや下ろす際の注意点について
寒冷地にお住まいの方は、12月頃から毎年雪かきや雪下ろしで憂鬱な気分になることでしょう。普段の雪かきも大変ですが、カーポートの上に積もった雪は、「重みで壊れるのではないか」とハラハラしてしまいますよね。
しかし、カーポートの雪下ろしはどのような方法で行えばよいのでしょうか?ここでは、カーポートの雪下ろしを正しく行うための方法などを詳しくご紹介していきます。
カーポートの雪下ろしの方法
まずは、カーポートの雪下ろしの方法についてご紹介していきます。
脚立などを利用して雪を下ろす
カーポートの雪を下ろす際には、決してカーポートの上に乗ったりせず、脚立などを利用して雪を下ろすようにします。カーポートの上に乗ってしまうと、積もった雪の重みと、自分の体重によってカーポートが重みに耐えられなくなりつぶれてしまう可能性があります。
雪を下ろす際には雪下ろし棒などを利用して下ろすようにしましょう。スコップなど金属製のものはカーポートを傷つけてしまう可能性があるため避けた方が良いでしょう。
カーポートの中央部まで雪下ろし棒が届かない場合には、脚立を利用するようにしましょう。このとき、不測の事態になってもすぐ対処できるよう、決して一人で行わず、誰かに見てもらいながら実施するようにしましょう。
横側から落としていく
カーポートの雪下ろしをする際には、前側から下ろしてしまうと、カーポートの上に積もった雪が雪崩式に落ちてくる可能性があるため、まずは横側から雪を下ろすようにしましょう。まず横にせり出している雪庇から落とし、徐々に中央に向かって雪を下ろしていきます。
最後に前側を落とす
横側の雪を下ろしたら、最後に前側の雪を下ろします。横側から雪を下ろしているため、カーポートの上にはあまり雪は乗っていない状態だとは思いますが、残った雪が雪崩式に落ちてくる可能性があるため、十分注意して行いましょう。
また、雪下ろしをする場合には、カーポートの雪が全部無くなるようにしなくても、少し雪が残るくらいで大丈夫です。雪を全部キレイに下ろそうとすると、カーポートの屋根の部分を傷つけてしまう可能性があるため注意しましょう。
カーポート雪下ろしのタイミング
次に、カーポートの雪下ろしをするタイミングについて確認していきましょう。
積もりきる前に早めに雪下ろしをする
カーポートの雪下ろしをするタイミングは、積もりきる前の早めに雪下ろしをするのがおすすめです。カーポートの上に雪が積もったまま放置していると、雪が固くなり重くなります。そのため、雪を下ろすときに大変な思いをすることになるでしょう。
また、積もりきってしまうと、雪の高さも高くなり、雪を崩しながら下ろす必要があるため、余計に大変になってしまいます。雪が積もりきる前にこまめにカーポートの雪を下ろしましょう。
耐久性を確認して雪下ろしする
カーポートはメーカーや製品によって耐積雪強度が異なり、強度が高ければ高いほど、雪の重みに耐えられるようになっています。例えば、強度タイプで言うと、「20cm」「50cm」「100cm」「150cm」「200cm」「250cm」「300cm」のタイプがあり、それぞれ積雪の高さを表現しています。
しかし、この20cmといった高さは、新しく降った雪の中でも粉状の新雪を示しており、水分を含んだような湿った雪や、積もった後に固まった雪などはこの高さに満たなくとも重さとしては耐えきれない場合があります。
つまり、耐久性を確認するとき、耐積雪強度としてしめされている雪の高さというのは新雪の雪であるということを念頭に置いて、早めに雪下ろしをすることをおすすめします。
カーポート雪下ろしに使う道具
次に、カーポートの雪下ろしに使える道具をご紹介していきます。
ロングタイプの雪下ろし棒
カーポートの雪下ろしはスコップなどでも可能ですが、簡単に雪下ろしをしたい場合には、ロングタイプの雪下ろし棒の使用がおすすめです。カーポート専用の雪下ろし棒も販売されているため、自宅のカーポートの大きさに合わせて雪下ろし棒を選ぶと良いでしょう。
雪下ろし棒の中には、ロングタイプで途中で角度がついているものもあり、そのようなタイプの方が雪を下ろしやすいでしょう。車で利用するための雪下ろし棒の場合は、サイズが合わずにしっかりと雪を下ろせない可能性があるため、できればカーポートで使える雪下ろし棒の購入がおすすめです。タイプによって異なりますが、1万円もせずに購入できます。
脚立やはしご
カーポートの雪下ろしに欠かせない道具として、脚立やはしごがあります。脚立がない場合には、はしごを利用してカーポートの雪下ろしを行いますが、脚立よりもはしごの方が滑りやすく危険ですので、はしごの場合には、誰かに支えてもらうことが必要です。
脚立を使う場合にも、地面の雪などで滑る可能性がありますので、十分注意しましょう。
スコップ
カーポートの雪下ろしをする際に、雪下ろし棒がない場合には、スコップを使用するケースもあります。ただし、鉄製のスコップの場合、カーポートの屋根を傷つけてしまうことがありますので、できるだけ避けた方が良いでしょう。
スコップで雪下ろしをする際にも決してカーポートの上には乗らずに下から雪下ろしをするようにしましょう。
カーポート雪下ろしの注意点
次に、カーポートの雪下ろしをする際の注意点をご紹介していきます。
カーポートの上には乗らないこと
カーポートの雪下ろしをする際には、絶対にカーポートの上には乗らないようにしましょう。先述したように、耐積雪強度タイプのカーポートでも、強度によって、耐えられる雪の重さは決まってきます。そして、その高さは新雪の場合の計算となるため、積み重なった雪の重みは想像以上に重く、人が乗ることで耐えきれなくなり倒壊してしまう恐れがあります。
そのため、カーポートが丈夫に見えても、決して上に乗ったりせず、下から雪下ろしをするようにしましょう。また、カーポートの上に乗った際、滑ってバランスを崩しカーポートから落ちてしまうことがあります。寒冷地では毎年のように雪下ろしの際に高齢者が高いところから転落するという事故が発生していますので、注意しましょう。
お湯を使った対策はしないこと
カーポートの除雪をする際に、雪を下ろさずに溶かしてしまおうと考える方も少なくないでしょう。そして、雪を溶かすときにお湯の使用を考えてしまうと思います。
しかし、お湯を使った処理は絶対にやめましょう。お湯を使って雪を溶かそうとすると、冷たい空気によってお湯が水に変わり、さらには氷になってしまいます。そのため、さらに雪の重みが増して最悪の場合には倒壊につながります。倒壊しなくとも、お湯によって凍った氷がさらに重みを増すため雪下ろしが大変になるでしょう。
融雪剤は使わないこと
カーポートの除雪には、融雪剤も使用してはいけません。理由としては、融雪剤で雪は溶けるかもしれませんがそれと同時にカーポートや車の錆びの原因を作ってしまうためです。
融雪剤に含まれる塩化カルシウムは、雪を溶かす成分であると共に、金属の腐食を早める成分でもあります。そのため、塩化カルシウムが水に溶けて液化したものが付着すると、カーポートの屋根や柱だけではなく、大切な愛車のサビの原因を作ることになりますので、絶対に使用しないようにしましょう。
一人で行わないこと
カーポートの雪下ろしは、一人で行わないようにしましょう。脚立やはしごを使って雪下ろしをしている間に転倒してしまったり、落ちてきた雪の下敷きになってしまうと、発見が遅れてしまいます。一人で行わずに誰かに付き添ってもらうか、雪下ろしをしていることを伝えておきましょう。
できれば、はしごや脚立を支えてもらうため、一緒に手伝ってもらうようにしましょう。
電線などに注意すること
カーポートの雪下ろしをする際に、雪下ろし棒などを利用すると、気づかないうちに電線などに引っ掛けてしまうことがあります。近くに電線などがある場合には、注意して行いましょう。
カーポートの雪対策方法
次に、カーポートの雪対策として、できる方法をご紹介していきます。
耐積雪強度の高いカーポートを選択する
寒冷地にお住まいの方は、積雪することを考え、耐積雪強度の高いカーポートを選択することもおすすめします。同じ市でも地域によって雪の多さが異なります。雪が多く降る地域の方は、強度の高いカーポートにすると良いでしょう。
両側に柱のあるタイプのカーポートを選択する
カーポートの種類によっては、片方だけの柱で支えているタイプがありますが、柱が両側にある方が強度が強く耐久性の高いものが多いため、耐久性の高さを優先するなら、両側に柱のあるタイプのカーポートを選択することをおすすめします。
雪下ろしが楽なカーポートを選択する
カーポートの製品の中には、雪下ろしが楽なカーポートもあります。元々雪が積もることを前提に、雪が下ろしやすいようにカーブがついているなどの雪下ろしを楽にするタイプもあります。毎年の雪下ろしが大変だと感じる方は、雪下ろしが楽なタイプのカーポートを選択するのも一つでしょう。
カーポートの雪下ろしをしないとどうなる?
カーポートの雪下ろしをせずに放置すると、どのようなリスクがあるのか、見ていきましょう。
雪の重みで倒壊することも
カーポートの雪をそのまま放置してしまうと、雪の重みによって倒壊してしまうことがあります。雪の高さが低く見えても、何度か雪が積み重なり、日中の気温によって溶け、夜また氷になりということを繰り返し、どんどん重みが増していきます。
雪を除去しなければ、せっかくのカーポートがへこんでしまったり、倒壊してしまったりする可能性があるため、カーポートは定期的な雪下ろしが必要です。雪が積もりきってしまう前に雪下ろしをすることで、軽い状態での雪下ろしが可能になるため、楽にできるでしょう。
氷になり落下の危険
先述したように、カーポートの雪を放置していると、昼間に溶けた雪が夜氷になり固まってしまいます。そのような氷がカーポートの上に乗っていると、雪下ろしをしたときに雪崩式に落ちてきたり、昼間溶けてそのまま氷が落ちてきたりということが起こります。
そのような時に、たまたまカーポートの下にいてた人に氷が当たりケガをしてしまうことがあります。特に小さなお子さんがいる家庭では、外遊びしていることも多いと思いますので、カーポートからの氷の落下を防ぐため、定期的に雪下ろしをしましょう。
雪国仕様のカーポートはプロに相談を
寒冷地でカーポートをつけたいと思った方は、雪国仕様のカーポートを選択することが必要です。その地域ごとに雪の量などは毎年異なるため、その地域ではどれくらいの強度を持つカーポートを選ぶべきか、プロの業者に相談するのがおすすめです。
また、施工に関しても、雪国仕様のカーポートの設置実績が多い業者に依頼することで、満足のいくカーポート設置ができるでしょう。
まとめ
ここまで、カーポートの雪下ろしについてご紹介してきました。
カーポートの雪下ろしをする際には、カーポートの上に乗っかったり、お湯や融雪剤を使ったりしないようにしましょう。定期的に雪下ろしをすることで、カーポートが倒壊してしまったり、氷が落ちてきてしまったりするリスクも軽減できます。
豪雪地域でのカーポート選びは、強度の強い雪国使用のカーポートがおすすめですが、設置できるプロの業者に相談して、どのようなカーポートが良いか、決めると良いでしょう。