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2025.01.27

外壁リフォームにかかる費用相場はどのくらい? 塗装・張り替えなど工事の種類別に紹介【札幌エリアなど寒冷地向けの情報も】

住宅の顔とも言える外壁は、美観の面でも、安全性の面で考えてもなるべく定期的にメンテナンス・リフォームを行っておきたいものです。

本記事では外壁リフォームを検討している方に向けて、様々な場合での一般的な費用の相場や、そもそもどんなリフォーム方法があるのかなど関連情報をまとめてご紹介しています。

種類の解説においては、一部札幌エリアなどの寒冷地に向けた情報も掲載しています。

本記事の情報を参考にしつつ、具体的な検討を進める際にはぜひ施工事業者の見積もりサービスなども活用しながら最適なリフォームを実現してください。

▼札幌で外壁リフォームを検討されている方は、以下のページもご確認ください
札幌エリアでの外壁リフォーム工事ならおまかせください【札幌市に本社・全国に拠点を展開する Nissho】日昭株式会社

大まかな、外壁リフォーム全般でみる一般的な費用相場

本記事では、このあと「外壁塗装の場合」や「外壁材の張り替えの場合」など、細かなリフォーム内容ごとの相場についても見出しを分けてご紹介しますが、まずは漠然と「外壁リフォームする場合の費用感ってどのくらいのイメージなのか、予算はいくら用意しておこうか」というなんとなくのニーズがある方へ向けて、大まかな全体相場からご紹介しておきます。

以下は、いわゆる「外壁リフォーム」の範ちゅうに入る様々なリフォーム工事を100%として、それぞれの費用価格帯が全体のなかの何%ほどを占めているかの目安です。

様々な施工会社の例を平均化したうえでの表となりますので、まずはご参考までにご覧ください。

▼「外壁リフォーム」の範ちゅうに入る工事でかかった総費用

【50万円未満】およそ 10%
【51万円以上~100万円未満】およそ 20%
【101万円以上~150万円未満】およそ 35%
【151万円以上~200万円未満】およそ 15%
【201万円以上~250万円未満】およそ 10%
【251万円以上~300万円未満】およそ 5%
【301万円以上】およそ 5%

上記は、例えば外壁の部分的な補修作業(ヒビ割れ箇所の補修、シーリング・コーキングの補填など)だけで済んだケースであったり、塗装だけであったり、外壁材をまるごと交換したケースであったりと様々な規模・工程数の工事事例をすべて「外壁リフォーム工事」とひとまとめにして計算しています(屋根の雨漏り対策や床のタイル補修といった、外壁と異なる部分の工事は含んでいません)。

そのため同程度の工事内容でこれだけ費用に幅が出るということではない点をご留意ください。

その点を踏まえたうえで上記結果を見ていくと、外壁リフォームにかかる費用の中心帯としては、101万円から150万円ほどとなることがみてとれます。この価格帯となるリフォーム工事内容としては、例えば2階建ての一軒家で外壁の重ね張りを行うケースや、大きめの建物で外壁塗装を行うケースなどが考えられるでしょう。

他の価格帯はそれほど割合の差が大きくないかたちで分布していますが、全体の中の1割ほどは、費用を50万円以内に抑えられているということも分かります。この費用感になるリフォーム内容としては、例えば部分的な補修のみを行ったり、表面積の小さな外壁の塗り替えなどが考えられます。

全体のうち20%ほどが200万円以上となっていますが、これは例えば40坪、2階建て以上の一軒家で外壁の総合的な張り替えや重ね張り、および必要な部分補修や高圧洗浄など、総合的なリフォームを行っているケースが多くなるでしょう。

【相場をチェックするための前提知識①】リフォーム工事の種類

ひとくちに外壁リフォームといっても、外壁にどういったリフォームを行うかという点で規模や方法など含め様々なパターンが考えられますが、大きく分けると以下の3つの方法があります。

塗装

外壁の塗装をし直します。比較的安価に見た目を一新できるため、多くの人に選ばれる人気のリフォーム方法です。また、ウレタン塗料やシリコン塗料など選ぶ塗料の種類や製品バリエーションによって、水を弾く防水性や汚れが付着しにくい耐汚染性、外気の寒さが室内へ入りづらくする耐寒性など、外壁へ様々な性能を持たせることができます。

安い費用、短い工期でリフォームできるというメリットがある一方で、外壁内部の腐食や経年劣化を補修できるわけではない点、また特に古いモルタル壁や木材の壁などで、壁材表面の状態が悪い場合には塗料が定着しにくいことがある点などに注意が必要です。

外壁材の重ね張り

既存の壁材の上から、サイディングボードなどの新しい壁材を重ね張りするリフォームです。「カバー工法」とも呼ばれます。

結果的に外壁が二重構造になるため、耐久性や遮音性が高まり、工法のクオリティやサイディングボードが持つ特性によっては断熱性・耐寒性・耐火性なども得られます。

外壁材の張り替え

既存の外壁材を撤去したうえで、サイディングボードなどの外壁材を新たに設置するリフォームです。この方法では古くなって劣化が進行している既存の外壁材をすべて取っ払ってしまうため、築年数が経過している住宅であっても気持ちも新たに、強固な外壁を構築しなおすことができます。また、既存外壁材の撤去後に外壁の下地部分があらわとなるため、下地に破損や劣化がある場合は補修や調整を施すことも可能です。

新しいサイディングボードなどの外壁材によって、様々な性能を得られる点は重ね張りの場合と同様です。

既存外壁材撤去、処分→下地チェック→新外壁材設置、と工程が重ね張りの場合よりも多いため、費用が比較的高くなり、また工期も長めに必要となります。

【相場をチェックするための前提知識②】塗料や外壁材の種類(札幌エリアとの気候的な相性も解説)

外壁リフォームで塗装を検討する場合には塗料の種類について、重ね張りや張り替えを行う場合にはサイディングボードの種類についてある程度知っておけば、比較検討もしやすくなるでしょう。

ここでは簡単に、代表的な塗料やサイディングボードの種類と特徴をご紹介します。

代表的な塗料の種類

アクリル塗料

アクリル系の合成樹脂を主成分としています。

外壁向け塗料として最も安価な部類となり、塗料の特徴として発色が良いという面があります。それに伴って製品のカラーバリエーションも豊富な傾向にあるため、くっきり色鮮やかな壁にしたい場合や、複数の色を組み合わせた個性的なデザインにしたいという場合にも好まれます。

塗って固まったあとの塗膜が比較的硬めであることから、気温の変化や外部からの衝撃でのひび割れが比較的起こりやすいタイプです。

アクリル塗料の耐用年数はおよそ5〜8年ほどです。

ウレタン塗料

ウレタン系樹脂を主成分としています。

塗布先の材質を選ばず綺麗に塗りやすい塗料で、金属やコンクリート、木など様々な材質の外壁で利用できます。塗料に弾力性があり密着性が高いことが特徴で、凹凸のある壁面や細かな細工のある部分の塗装にも向いています。

比較的ひび割れにも強いため、きちんとメンテナンスを行えば長く持つ塗装になるでしょう。ただしウレタン塗料は汚れが付着しやすく、また経年で変色しやすいという面もあります。

ウレタン塗料の耐用年数はおよそ7〜10年ほどです。

シリコン塗料

アクリルにシリコン樹脂を混ぜてつくられます。

低電圧性という塗料の性質上、空気中のホコリや路面からくる泥や排気ガスなどの影響を受けにくく、綺麗な外壁を保ちやすくなります。

近年では低価格化が進んでいるため、コスト面でも導入しやすく、バランスの良い性能が期待できる塗料となっています。

注意点としては、原材料におけるアクリルとシリコンの割合があります。低品質な塗料製品では、耐久性に大きく影響するシリコンの割合が著しく低いといったケースもあり、その場合にはシリコン塗料に本来期待できる耐久性や耐汚染性を得られません。

そのため自分で塗料を選ぶ場合は大手塗料メーカーなど安心できる販売元を選び、施工業者に任せる場合は信頼のおける実績の多い事業者を選ぶようにしましょう。

シリコン塗料の耐用年数はおよそ10〜13年ほどです。

フッ素塗料

蛍石(ほたるいし)とフッ素樹脂を主成分としています。

耐久性や耐候性が高く、また美観も長いあいだ保ちやすいハイグレードな塗料であるため、例えば東京スカイツリーや明石海峡大橋といった公共建造物や、飛行機の外装塗装にも活用されている事例があります。

前述のシリコン塗料と比較してコストは上がるものの、2倍まではいきません。必要なメンテナンスの頻度も下がることが期待できますので、おすすめの外壁向け塗料です。

フッ素塗料による塗装を行う際には、フッ素塗料の扱いに慣れていて技術やノウハウを持っている施工業者に依頼したほうが、塗料のメリットを最大限に発揮しやすくなります。

フッ素塗料の耐用年数はおよそ13〜15年ほどです。

無機系ハイブリッド塗料

無機成分と有機成分を組み合わせることによってつくられています。

高耐久な塗料であり、外部からの衝撃に強く、ひび割れも起こりにくいため、厳しい気候条件下の外壁にも向いています。

紫外線や熱にも強く、工場やプラントなどでも採用事例の多い塗料ですので、どうせ塗り替えするからにはしっかりとした長く使える塗装を、と考えている場合にも最適です。

フッ素塗料の場合と同じく、ノウハウを持った専門業者に塗装依頼することをおすすめします。

無機系ハイブリッド塗料の耐用年数はおよそ15〜20年ほどです。

代表的なサイディングボードの種類

窯業(ようぎょう)系サイディングボード

セメントを主成分としています。

特徴として特に防火性能に優れているという点があり、耐震性もある程度確保できるため、コストを抑えながら一定以上の性能を得られるサイディングボードとして国内でも人気です。

一方で後述する金属系サイディングなどと比べるとやや耐水性に劣るため、湿度の高い地域や降雨量の多い地域の場合は注意が必要です。また、札幌市エリアなど北海道全域、東北地方などの寒冷地域においては、外壁内部へ水分が侵入してしまうと凍害が発生するリスクもあります。

窯業系サイディングボードの耐用年数はおよそ10〜30年ほどです。

金属系サイディングボード

ガルバリウム鋼板などの金属を成型してつくられています。

金属板一枚ではなく、金属板と裏打材で断熱材を挟み込んでいるような構造となっているため、表面の金属で耐衝撃性や防水性を得て、内部の断熱材により断熱性が高められているという特徴を持ちます。また窯業系と比較して軽量であるため、耐震性にも優れます。

衝撃や気温の変化によるひび割れが起こりにくく、また室内への影響としても冷暖房器具の少しの稼働だけで夏は涼しく、冬は暖かくという状況を実現しやすいため、省エネにも貢献します。防水性により凍害も発生しにくいため、札幌エリアや北海道全域、東北地方など寒冷地域の外壁にも適しています。

金属系サイディングボードの耐用年数はおよそ30~40年ほどです。

木製サイディングボード

杉や松、ヒノキといった木材でつくられています。

天然の素材が持つ自然の風合いや木目の美しさを好む方、経年変化での色合いの移り変わりを好む方などに特に選ばれています。

木とは言っても、サイディングボードでは表面が炭化処理されている場合が多いため、一定以上の耐熱性能を確保できていることがほとんどです。

但し金属や樹脂と比較するとやはり火に弱いという面があるため、例えば耐火地域や準耐火地域といったように、日本国内で防火構造に関する法的な指定が厳しい地域では、外壁に利用できないケースもあります。

木製サイディングボードの耐用年数はおよそ15〜30年ほどです。

樹脂サイディングボード

塩化ビニル樹脂を主原料としています。

長期間にわたって外気や天候にさらされても強度の低下具合が緩やかで、非常に耐久性に優れた外壁材として知られています。

サビや腐食、酸性雨への耐性を持つほか、外部からの衝撃にも強く、また凍害を抑止できる防水性もあるため、札幌エリアなどの寒冷地域でも、もし取り扱い事業者が見つかる場合はおすすめです。

樹脂サイディングボードは北米など一部海外では主流の外壁材として浸透しているのですが、日本国内においては現在まだまだ取り扱いメーカーが少ないという現状があります。そのため、対応できる施工事業者がお住まいの地域にあるかどうか、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。遠方からの使用部材の取り寄せ、出張施工などが発生すると総費用が割高になってしまう可能性があります。

樹脂サイディングボードの耐用年数はおよそ25〜50年ほどです。

外壁リフォームの費用相場【外壁塗装の場合】

外壁塗装を行う場合、一般的に総費用へ大きく影響するのは「使う塗料のグレード」です。例えばアクリル塗料よりウレタン塗料、ウレタン塗料よりシリコン塗料のほうがグレードが高いということになります。

塗料にかかる費用を検討する際には、「その塗料の耐用年数」も念頭においたほうが良いでしょう。例えば塗り替えにかかる費用をなるべく安く抑えるために低グレードの塗料を選んでも、耐用年数の面で短いスパンでの塗り替えをまた行わなければならず、長い目でみたときにトータルコストが割高になってしまうということがあります。

以下に、外壁塗装を行う場合の各塗料代や、工事項目ごとの工賃についての相場をご紹介します。

うち「付帯塗装」については、外壁塗装の際に例えば「外壁が綺麗になったことで、雨樋や雨戸の色あせや汚れが目立つ」ということがあるため、そういった付帯部分の塗装もあわせて行う場合に発生する費用です。

塗料代

アクリル塗料……1㎡あたり 1,000円~2,000円
ウレタン塗料……1㎡あたり 1,500円~2,500円
シリコン塗料……1㎡あたり 2,000円~3,500円
フッ素塗料……1㎡あたり 3,000円~5,000円
無機系ハイブリッド塗料……1㎡あたり 3,500円~5,000円

工事項目ごとの工賃

足場……1㎡あたり 600円~800円
養生……1㎡あたり 150円~400円
飛散防止用ネット……1㎡あたり 100円~200円
高圧洗浄……1㎡あたり 100円~300円
廃材処理など諸経費……1式で 10,000円~30,000円
現場管理費……1式で 30,000円~50,000円

別途、付帯塗装を行う場合

軒天……1㎡あたり 800円~1,500円
雨樋……1㎡あたり 800円~1,500円
破風板……1㎡あたり 650円~1,200円
雨戸……1枚あたり 2,000円~4,000円

外壁リフォームの費用相場【壁材重ね張りや張り替えの場合】

外壁材の重ね張りや張り替えを行う場合には、主に使うサイディングボードの種類によって総費用が変わってきます。金属系、窯業系といったサイディングボードの種類はそれぞれ耐久性や断熱性、防火性といった性能面の特徴が大きく異なりますので、コストよりは求めたい性能で選ぶことをおすすめします。

重ね張りと比較して張り替えの場合には、既存壁材の撤去費用がかかります。但し張り替えであれば外壁の下地部分の調整も行えますので、特に築年数が経過していて老朽化している心配がある場合には、張り替えを行ってしまうほうが安心です。

以下に、重ね張りや張り替えを行う場合の各サイディングボード費用や、工事項目ごとの工賃についての相場をご紹介します。

サイディングボード材料費(重ね張り / 張り替え 共通)

窯業系サイディングボード……1㎡あたり 3,000円~5,000円
金属系サイディングボード……1㎡あたり 4,000円~6,000円
木製サイディングボード……1㎡あたり 6,000円~8,000円
樹脂サイディングボード……1㎡あたり 9,000円~12,000円

工事項目ごとの工賃(重ね張り / 張り替え 共通)

足場……1㎡あたり 600円~ 800円
施工……1㎡あたり 2,500円~3,000円
資材運搬など諸経費……1式で 10,000円~20,000円

工事項目ごとの工賃(張り替えの場合)

既存外壁の撤去……1㎡あたり 800円~1,000円

【北海道札幌市や千葉県館山市など】お住まいの地域で外壁リフォームの助成金の有無も調べておきましょう

外壁のリフォームを行う場合、工事内容や諸条件によっては、地域の助成金を活用できる場合があります。

外壁リフォームの費用相場を見ながら検討しているという場合、助成金を活用できるかどうかでも選ぶリフォーム内容が変わってくると思いますので、同時に調べておくことをおすすめします。

例えば北海道札幌市では「住宅エコリフォーム補助制度」があり、札幌市内に営業所がある施工業者といった諸条件のもと、助成金が下りる可能性があります(工事内容がエコリフォームの一環として認められた場合)。千葉県の館山市でも、省エネ・断熱化を目的とした壁のリフォームの際に適用される可能性がある「住宅用設備等脱炭素化促進事業補助金」が用意されています(2024年現在)。

このような住宅リフォーム(外壁に限らず)に関する助成金・補助金制度は北は北海道から南は沖縄まで、全国各地の自治体・公共団体で整備されています。

ぜひ、お住まいの地域について下記サイトなどの情報も活用し、助成実施の有無をあらかじめ調べておいてください。

▼地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト(運営会社:一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会)
https://www.j-reform.com/reform-support/

外壁リフォームの費用相場を把握できたら、ぜひ地域の施工業者へ具体的なコスト相談を

本記事では費用相場情報を中心に、塗料やサイディングボードの様々な違い、メリット・デメリットやその他の関連情報などをまとめてご紹介しました。

住宅の外壁は紫外線や天候の影響から住環境を守ってくれる大切な箇所となりますので、定期的なメンテナンスや、さらに長持ちさせるためのリフォームを行って耐久性や耐候性の向上を図りましょう。

特に新築から約20年~30年ほど経過しているのならば、リフォームの考えどきかもしれません。また築40年以上の場合は、古い耐震基準で施工された外壁である可能性が高いという点もポイントです。耐震の面でもぜひリフォームを検討ください。

本記事で様々な情報をお届けしましたが、実際には外壁材ごとの細かな違いなどがわからず「結局どれが最適なの?」と迷ってしまう点も多くあるかと思います。

ぜひ地域の施工業者が提供している無料相談なども活用し、事前調査をしてもらうなど準備も行いながら、大切なお住まいを守るための希望どおりの外壁リフォームを実現してください。

札幌の外壁リフォームのご相談は、Nissho札幌支店へ!

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